お久しぶりです。
部員の皆さまにおきましては、日々宇宙に思いを馳せながら各々ビールを飲み、アイスを食べ、神社を巡り、ハバネロを育てていたかとお察しいたします。
今回は初心に立ち帰り、宇宙の未来について述べてみます。
■宇宙はどうなるのか?永遠に続くのか?
一般的に予想されている説は、数百億年後に『ビッグクランチ』もしくは『ビッグリップ』により崩壊する未来です。始まりがあるものはいつか必ず終わりがあるということでしょう。(始まりがないものって存在するのか、という逆説的な質問は無視しますね)
ポイントは、宇宙に存在する物質の密度(恒星やガス等)とダークエネルギー(宇宙が広がる力)のバランスです。
原則として、物質はお互いを引き合う力を持っています。宇宙に漂うガスがお互いを引き合って恒星になり、恒星同士が引き合って銀河を形作っています。一方ダークエネルギーは、宇宙空間全体を膨張させるので、恒星同士・銀河同士の距離を広げてしまいます。この膨張はしばしばレーズンパンに例えられます。
■2つの力の対決
この2つの力のせめぎ合いを具体的にイメージしてみましょう。
ゴムパッチン用の頑丈なゴム帯を1本用意し、公園にある地味な金属の遊具の支柱に片側をしっかりくくり付け、もう片側をあなたの腰に巻いて全速力で走り出してみましょう。
最初は勢いもあり、ゴムの引き戻す力に抗い走り続けられるでしょう。しかしある段階から減速し、逆にすっ転びながら元の位置に引き戻されてしまうでしょう。これは大変危険ですね。
逆に、あなたの走る勢いがすごすぎてゴム帯の繊維を引きちぎりながら走り続けることも考えられます。こちらも大変危険です。決して実践しないでください。
前者がビッグクランチ(収縮による終焉)、後者がビッグリップ(加速による終焉)です。
■ビッグクランチ
物質が引き合う力が強ければ、いつか宇宙の膨張は止まり逆に収縮に転じることになります。
あらゆる物質はぎゅっと押し潰されながら、あっという間に素粒子より小さい1点に集約されます。熱々の高エネルギーが存在するだけの宇宙・・・そう、まさしくビッグバン直前の宇宙です。そこからまたビッグバンが起こり新たな宇宙ができるかもしれません。むしろ我々のこの宇宙も前の宇宙のビッグクランチの結果なのかもしれません。
■ビッグリップ
ダークエネルギーの方が強ければ、減速しながらもそのまま宇宙は膨張し続け、銀河は解体され、恒星も崩壊し、それによって惑星も公転からもはずれ、宇宙空間に放り出されます。いずれはすべての物質が宇宙空間にバラバラに散らばり、さらに原子どころか素粒子すらダークエネルギーによって引き裂かれて崩壊・消滅してしまいます。
■第3の終焉・ビッグフリーズ
宇宙の最後はギュッとなって消滅するのか、バラバラになって消滅するのか。それ以外にも最も可能性の高い最期として「ビッグフリーズ(熱的死)」という状態が考えられています。
宇宙が緩やかに膨張し続け、物質が引き合う力が徐々に弱まり新しい星が生まれなくなります。宇宙空間に漂うガスや塵が引き合わずどこまでも均一に拡散し、何も起こらない絶対零度の真っ暗な宇宙──ビッグクランチやビッグリップが起こらなければ数兆〜100兆年後にはほぼ確定で起こり得る最期でしょう。
■さいごに
近年宇宙が加速膨張していることが確認されたので、ビッグクランチが起こる可能性は極めて低いと言われています。しかし何もない広い宇宙エンドというのは少し残念ですよね。夜に都市間高速バスに乗って夜景が見える側ではなく、ひたすら森しか見えない側に座ってしまった時くらいつまらないはずです。
(札樽高速道路を札幌から利用する際は必ず進行方向に向かって右側の席を確保しましょう。)
このまま宇宙の膨張が続けば、銀河や星の距離が広がり、夜空から光が徐々に減っていくことでしょう。現在の地球の星々が散らばる賑やかな夜空は、限られた時期にしか見れない特別な景色なのです。我々が生きている間ずっと続く期間限定なのです。ラッキーですね!
それではまた。
宇宙コラム_01【宇宙の未来】